猫にも人間と同じ様に血液型があるって知ってますか?
うちのゆっちゃんは以前病院で血液検査した時に確認してもらいA型でした。
わたしはA型なのね。
皆さんはどうですか?ご自分が飼っている猫ちゃんの血液型は把握してますか?
この記事では普段あまり意識しない猫の血液型についてお伝えしていきます。
猫の血液型は3種類
猫にも血液型はありますが人間とはちょっと違う点があります。
人間には4種類の血液型がありますが、猫の場合は「A型」「B型」「AB型」の3種類しかありません。
人間にはある「O型」が猫にはないんですね。
因みに犬は9種類の血液型があるらしいです。
9種類!?多いね。
次の章では猫の血液型がどの様に決まっていくのかを見ていきましょう。
猫の血液型の決まり方
猫の血液型には優性関係があり母猫と父猫から受け継ぐ「血液型遺伝子」の組み合わせによって決まります。
この様にA型が一番強く割合も多い事が分かっています。
一番割合の多いA型は70~80%、B型が20%、AB型が数%と言われています。
ほとんどがA型なのね。
猫種による血液型
一部の猫種は少数派であるB型の猫が多い事が分かっています。
B型の割合 | 猫種 |
15~30%がB型 | アビシニアン、ソマリ、ペルシャ、ヒマラヤン、 スコティッシュフォールド、バーマン、スフィンクス |
30%以上がB型 | ブリティッシュショートヘア、エキゾッチックショートヘア、 デボンレックス、コーニッシュレックス |
全体としては20%しかいないB型ですが、もしケガをした時や手術をする時に「輸血用の血液が足りない」って事になりやすいので注意しなくてはいけません。
血液型の決まり方
猫の血液型の決まり方は人間と少し違っています。
母猫と父猫の「血液型遺伝子」の組み合わせで生まれてくる子猫の血液型もほぼ決まってきます。
・A型遺伝子+A型遺伝子
・A型遺伝子+B型遺伝子
・A型遺伝子+AB型遺伝子
・B型遺伝子+AB型遺伝子
・AB型遺伝子+AB型遺伝子
・B型遺伝子+B型遺伝子
ただ中には例外もあって親猫の組み合わせから考えると本来は生まれないはずの血液型の子猫が生まれる事もあります。
遺伝子変異によるものだと言われていますが、まだよく分っていない部分も多いんですね。
猫の血液型を知るメリットとは?
自分が飼っている猫の血液型を事前に知っておく事でどんなメリットがあるのでしょうか?
人間と同じく猫も違う血液型の血液を輸血すると拒絶反応を起こしてしまいます。
ですから輸血が必要になった時には必ず「輸血を受ける猫」と「血液を提供する猫」の相性を調べる「交差適合試験」を行うべきですね。
あとは「新生子溶血」と言われる血液不適合な母猫から初乳を飲むと血液中の赤血球が破壊され、溶血性黄疸を起こしてしまう反応があります。
特にB型の母猫からA型の子猫が生まれた場合に重篤化し命を落としてしまう子猫が多いと言われています。
「血液不適合になる様な交配をしない」と言うのが一番の予防策なので、親猫の血液型を把握しておく事はとても重要です。
供血猫とは?
この様な猫の血液事情を踏まえたうえで問題になっているのが猫の血液不足です。
今は人間の血液と違って猫の血液を長期間保存する事が難しく、必要になった時に血液を調達できる様に「供血猫」と言う献血に協力してくれる猫を飼育している動物医療機関もあります。
他にもあらかじめ猫ちゃんにドナー登録をしてもらって、必要な時に献血をお願いしている動物病院もあります。
でも「供血猫」としてドナー登録するには条件がありどんな猫でもなれるわけではありません。
・年齢:1〜7歳
・体重:4キロ以上
・健康である
・混合ワクチンの接種を毎年受けている
・猫免疫不全ウイルス(FIV)、猫白血病ウイルス(FeLV)が陰性である
・雄:交配予定がない
雌:出産経験がなく避妊をしている
・完全室内飼いで、屋外猫との接触がない
・輸血を受けたことがない
・病院に慣れている
・採血時におとなしくしていられる
・前回の供血から1~2か月期間が空いている
これらを全て満たす猫はかなりの優等生ですね。
私には無理ね。
この様な猫ちゃんの協力もあって沢山の献血が必要な猫達が助かっているんですね。
まとめ:機会があったら確認しておこう
2018年には「猫用人工血液」の開発に成功したと言うニュースもありましたが、まだ実用段階には数年かかるようです。
まだまだこれからも「供血猫」の協力が必要だという事ですね。
いつ何があるかは分かりませんので、あなたの猫ちゃんも血液型を確認しておくと良いかもしれませんね。
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