2019年6月28日に新商品「セレクトBEST」を発売開始した事で、従来商品「ファーストプラン・ベーシックプラン・アクシデントプラン」の販売が停止になりました。
更新は今まで通り可能ですが10月1日以降に更新を迎える契約から保険料が改定になります。
結構大きな値上がりとなっていますが既に契約されている方は要チェックです。
従来商品についてはコチラで詳しくまとめています。
この記事では今までペッツベストから販売されていた従来商品と今回新たに販売された新商品の比較を中心にお伝えしていきたいと思います。
これだけ大きなリニューアルは他の保険会社を見てもそうそうないので詳しくお伝えしていきますね。
基本的な補償内容
新商品の「セレクトBEST」は補償割合を80%と60%から選択できるようになりました。
今までは80%一択だったので他社に合わせる形で選択肢を増やしたという事ですね。
そして免責が必ずついてしまう所は今までと同じなんですが、適用される基準が「1傷病あたり」から「1保険期間単位」に変更されました。
例えば免責2万円のプランに加入しているケースは加入して1か月目に治療費が2万円かかった場合は支払い対象にはなりませんが、2か月目以降にかかった治療費は補償割合分が全て保険の対象になります。
従来商品の「1傷病あたり」だった場合と比べると保険が使えるケースが増える事になります。
この変更は結構大きな改定で契約者にとってはとても良い改善だと思います。
補償プラン
補償プランを決める時は4つのステップで選択肢を選んでいく事になります。
・ワイド 100万円まで/年
・フィット 50万円まで/年
・ミニ 20万円まで/年
・ 2万円まで/年(ミニプランの場合は2万円のみ選択可)
・ 5万円まで/年
・10万円まで/年
・80%補償
・60%補償
プレミアム特約の補償内容
・放射線医療の費用
・心臓手術に要した費用
・白内障手術に要した費用
・CT検査の費用
・MRI検査の費用
・椎間板ヘルニアの医療費用
・膝蓋骨脱臼の医療費用
・靱帯損傷の医療費用
・胆嚢切除の医療費用
・肉球または爪の裂傷、切り傷、刺し傷の医療費用
・有毒物質または異物の飲み込みの医療費用
この4つのステップで選択肢を組み合わせる事で28通りのプランが作れる事になります。
選択肢はずいぶん増えたね。
ただ特定疾病に関しては補償が厚くなった部分と薄くなった部分があって一概に良し悪しが言えない状況です。
「猫エイズウィルス感染症」や「猫伝染性腹膜炎」などは見舞金程度とは言え補償がありましたが新商品では全くの対象外になってしまいました。
逆に「じん帯の断絶・損傷」「肉球または爪の裂傷・切り傷・刺し傷」「有毒物質または異物の誤飲」などはプレミアム特約を付加する事でちゃんと補償される様になったので一長一短ですね。
その他の条件
新規の申込み限度年齢 | 生後50日以上 12歳11か月まで |
---|---|
加入してから補償開始までの待機期間 | 病気30日間 がん60日間 |
更新可能年齢 | 終身 |
保険金請求 | 保険金請求書に 毎回医師の記入が必要 |
新規加入の年齢が16歳から12歳へ引き下げになった事は改悪ですが、16歳までの更新が終身になった部分は大きな改善と言えます。
やはり猫の平均寿命が延びている最近の状況を考えての改定のようです。
待期期間については病気のみ14日間だったのが、病気30日間・がん60日間と延びる形になりました。
割引について
- 割引は無し
割引に関しては今までと変更なくありません。
特約やその他のサービス
- プレミアム特約
つけられる特約はプレミアム特約のみでシンプルな保険と言えます。
プレミアム特約の保険料が大きいのは「支払割合80%・ワイド100万・免責2万」のプランですが、一番保険料が高い10歳前後の保険料でも600円/月ぐらいです。
補償の内容を見て費用対効果を考える事になりますね。
病気への対応
最重要ポイントだと思うのでじっくり見ていきましょう。
保険加入ができない病気は?
保険会社が決めている「持病がある場合は保険の加入ができない病気」があり、この病気になってしまうと何年たっても加入を断られてしまいます。
ペッツベストの場合は下記の病気が明記されており、これ以外の病気であれば加入ができる可能性、或いは条件付きでの加入ができる可能性があります。
・悪性腫瘍(がん)
・腎不全
・糖尿病
・重度の外耳炎
・脳、神経系疾患(てんかん・水頭症・小脳障害・脳炎・前庭疾患・ホーナー症候群など)
・気管虚脱
・肝硬変、肝不全
・ホルモン性疾患(甲状腺機能低下症・甲状腺機能亢進症・クッシング症候群・アジソン病など)
・膵外分泌不全
・先天性疾患(VSD、PDA、AS、PS、TOF)
・炎症性腸疾患(IBD)
・猫伝染性腹膜炎(FIP)
・猫白血病ウイルス感染症(FeLV)
・猫免疫不全ウィルス感染症(FIV)
・フィラリア症
大きくは今までと変わりませんが今までなかった「フィラリア症」が増えています。
慢性疾患への対応は?
慢性腎不全などの慢性疾患になってしまった場合ですが、ペッツベストは更新時に一部の病気が不担保ですと言うような条件は付かず、更新謝絶もありません。
私が最重要視しているこの部分は新商品も変わりない事を直接ペッツベストに電話で問い合わせて確認しました。
ただ年間限度額に到達してしまった場合は契約自体が失効になってしまう点は新商品も変わらずですので要注意です。
そして従来商品で注意点としていた「1傷病ごとに支払った保険金をカウントし、年度をまたいでも限度額がリセットされない」と言うルールは新商品では廃止になりました。
ですので一つの病気で長期な治療が必要になった場合でも新年度になればリセットされるので安心ですし大きな改善ポイントです。
二つ目の注意点としてあげていた対象外の疾病は新商品も同じです。
・歯科疾病
~ 12歳以上の猫で新規に加入の場合 ~
・慢性腎不全
・甲状腺機能亢進症
先天性・遺伝性疾患への対応は?
従来商品では先天性・遺伝性疾患は限度額が決まっていてお見舞金ぐらいしか出ませんでしたが新商品では他の疾病と同じ様に補償されるようになりました。
ここは改善ポイントですね。
病名がつかない場合の対応は?
例としては食欲がなくてぐったりしているという事で病院に連れて行った時に、特に診断名はないけど点滴だけうってもらった様なケースもあると思います。
このようなケースの時ペッツベストは症状があって病院で治療行為をしているという事で、診断名がなくても補償対象になるという回答でした。
ここも今までと変わらず対象になります。
各プランの保険料
ペッツベストの具体的な保険料を見ていきましょう。
他社比較した時の順位と16歳までの合計保険料をまとめてみました。
補償重視プラン・・・17社中13位 合計保険料・・・922680円
保険料重視プラン・・・17社中1位 合計保険料・・・335520円
保険料グラフ
ペッツベスト「セレクトBEST」のまとめ
今回の新商品「セレクトBEST」は全体的に見て良い改定だったのではないかと思います。
ある意味でペッツベストの独自性は薄まって他の保険会社と似た商品内容になった部分が多い印象ですが「クセのない保険になった」と言うニュアンスだと思います。
免責があったり対象外疾病があったりはしますが終身対応や選択肢がとても増えた部分は万人受けする内容で新商品は改善ポイントが多いと思います。
- 保険料重視プランは安い
- 慢性疾患へのしっかりした補償
- 補償重視プランは保険料が従来商品よりも値上がり
- 免責が外せない
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